Mirai Tanken

スマートメーターとは?— 家の壁の小さな箱は、電柱とつながっている

最終更新: 2026-07-25/公開情報をもとに作成しています

最近、電気の検針の人を見かけなくなったと思わない? むかしは毎月、家の壁のメーターをのぞきこんで数字を記録する人が街をまわっていたんだけど、その風景が、いつのまにか少なくなっているんだ。

そのひみつをにぎっているのが、家の壁にとりつけられた小さな箱——「スマートメーター」だよ。じつはこの箱、電柱とつながっていて、電気のつかいかたを自動ではかって、はなれた場所へ知らせるしごとをしているんだ。

このページでは、スマートメーターとは何か、どこにあってどう見分けるのか、電柱とどうつながっているのか、そして停電のときのはたらきまで、公開されている資料をたよりにたんけんしていくよ。

検針の人が来なくなった?

むかしの電気の検針は、検針の人が一けんずつメーターの数字を目で見て記録する、というやりかたが基本だったんだ。東京電力パワーグリッドの公開ページでも、従来は月1回の検針で1か月分の使用量をはかっていた、と紹介されているよ。

それが変わったのは、メーター自身が電気の使用量をはかって、通信で送配電会社——電気をとどける会社のことだね——へ送れるようになったから。関西電力送配電の公開ページでは、通信機能がついたことで、現地に行かなくても遠隔で自動検針ができるようになった、と説明されているんだ。

つまり、検針の人を見かけなくなったのは、メーターが自分で「これだけつかったよ」と報告できるようになったから。その主役が、つぎに紹介するスマートメーターだよ。

スマートメーターとは

スマートメーターは、電気の使用量を30分ごとにはかることができる、通信機能つきの電気メーターのこと。資源エネルギー庁の公開Q&Aでは、2014年から本格的に導入が始まり、原則すべての需要家——電気をつかう家や建物のことだよ——に設置されている、と説明されているんだ。

数もけたちがいだよ。資源エネルギー庁の審議会資料(2025年2月)では、スマートメーターの総設置台数は2023年度末時点で約8,150万台とされているんだ。日本じゅうの家や店や工場に、それだけの小さな箱がとりついて、毎日こつこつ電気をはかっているんだね。

「30分ごと」というのもだいじなポイント。月に1回まとめてはかっていたころとくらべて、いつ、どれくらい電気をつかったかが、ずっとこまかく分かるようになったんだ。このデータが、あとで紹介するいろいろな新しいしくみの土台になっているよ。

どこにある? 見分け方

スマートメーターは、たいてい家の外の壁にとりつけられているよ。一戸建てなら玄関のよこや家のうら側、アパートやマンションだと、部屋ごとのメーターが計器盤や共用部分にまとめてならんでいることもあるんだ。

見分けるポイントは表示のしかた。日本電気計器検定所(JEMIC)の広報誌では、スマートメーターになって「デジタル表示になった」ことが分かりやすい変わった点として紹介されていて、それまでの電気メーターは、中で円板がくるくる回る構造が長く使われてきた、と説明されているんだ。つまり、数字が液晶にデジタルで出ていればスマートメーター、丸いガラスの中で円盤が回っているのが見えたら従来型、というわけだね。

関西電力送配電のよくある質問でも、スマートメーターが設置されているかどうかは、メーターの外観を見れば確認できる、と案内されているよ。おうちのメーターがどちらか、いちど観察してみると楽しいんだ。ただし、観察のときのお約束はしっかりまもってね。

アナログメーターとスマートメーターの見分けかたの図。左は従来型のアナログメーターで、丸いガラスの中で円盤が回転し、文字盤の数字で使用量を示す。右はスマートメーターで、四角い本体の液晶にデジタルの数字で使用量が表示され、通信でデータを送るようすを電波マークで示している。
アナログメーターとスマートメーターの見分けかた(イメージ図)出典: 電柱図鑑オリジナル図解(公開情報をもとに作成)
  • メーターを見るのは、自分の家のもの、またはおうちの人といっしょのときだけ。よその敷地には入らないでね
  • さわらない・あけない・ものをかけない。メーターは電気のとおりみちの一部だよ
  • 高い場所にあるメーターは、下からながめるだけでじゅうぶん

電柱とどうつながってる?

まずは「電気のみち」から。電気は、電柱の上を通る配電線から、「引込線」という電線で家へと入ってきて、壁のメーターを通ってから家の中へとどけられるんだ。スマートメーターは、家に入ってくる電気がかならず通る、関所みたいな場所で使用量をはかっているんだね。

つぎに「データのみち」。はかった使用量は、通信で送配電会社へ送られるよ。東京電力パワーグリッドの公開ページでは、無線マルチホップ方式という通信が紹介されていて、となり合ったスマートメーターどうしがバケツリレーのようにデータをわたしていって、コンセントレーター(集約装置)までとどける、と説明されているんだ。メーターたちが力を合わせてデータをはこんでいるなんて、なんだかスズメの群れみたいで、ちょっとうれしくなっちゃうな。

同じページでは、通信のやりかたは場所に合わせて使い分けられていて、携帯電話の回線をつかう方式もある、と紹介されているよ。電気は電線を通って家へ、データは通信で会社へ——電柱のまわりでは、この2つのみちが毎日はたらいているんだ。

電気のみちとデータのみちの図。電柱の上の配電線から引込線が家の壁のスマートメーターへのび、電気が家へとどく流れを実線で示す。スマートメーターからは、はかった使用量のデータが無線通信で送配電会社へ送られる流れを点線と電波マークで示す。
電気のみちとデータのみち(イメージ図)出典: 電柱図鑑オリジナル図解(公開情報をもとに作成)

引込線(図鑑)電線(図鑑カテゴリ)

何がべんりになった?

いちばん分かりやすいのは、検針の自動化だね。関西電力送配電の公開ページでは、遠隔での自動検針ができるようになって、検針のための立ち会いもいらなくなった、と紹介されているよ。毎月の検針にかかっていた手間が、ぐっと小さくなったんだ。

引っ越しのときのしごとも変わったよ。JEMICの広報誌では、スマートメーターには通信機能があるため、電気の使用開始や停止の遠隔操作も可能になっている、と説明されているんだ。むかしは係の人が現地でやっていた作業の一部が、はなれた場所からできるようになったんだね。

そして、30分ごとのデータそのものも活躍しているよ。資源エネルギー庁のQ&Aでは、30分ごとの使用量を確認できることが省エネなどの促進に役立つと期待される、と説明されているし、JEMICの広報誌でも、Web上で30分ごとの電気使用量を見られるサービスが始まっていて、新しい料金プランなどへの期待も紹介されているんだ。自分の家の電気のつかいかたがこまかく見えると、くふうのしがいがあるよね。

停電のときにも働く

スマートメーターは、停電のときにもたよりになるんだ。東京電力パワーグリッドの公開ページでは、スマートメーターの導入は、災害時における停電箇所の把握などにも活用できることが期待される、と説明されているよ。

しくみを国の資料でのぞいてみよう。経済産業省の次世代スマートメーター制度検討会のとりまとめでは、使用量の値が上がってこないメーターは停電のうたがいがあるとみなせることや、電気がもどったときに復旧の検知ができることが説明されていて、こうした機能を活かして停電の早期解消につなげることが期待されているんだ。街じゅうのメーターが「うちは電気が来てないよ」「うちはもどったよ」と知らせてくれる、小さな見はり番にもなろうとしているんだね。

停電が起きたときのしらべかたや、一瞬だけ電気が消えるふしぎについては、困りごとガイドのページでくわしく紹介しているよ。

一瞬だけの停電(困りごとガイド)停電情報の調べ方(困りごとガイド)

これからのスマートメーター

スマートメーターには、もう次の世代が来ようとしているんだ。資源エネルギー庁の公開Q&Aでは、より多くのデータを取得できるようになる第二世代スマートメーターを2025年度から順次導入して、2030年代早期までに原則すべての需要家へ導入することを目指す、と説明されているよ。

電気だけじゃないよ。次世代スマートメーター制度検討会のとりまとめでは、スマートメーターの通信ネットワークを通じて、ガスメーターや水道メーターの計量値を遠隔で送れるようにする「共同検針」というしくみの仕様がまとめられているんだ。電気のためにつくられたデータのみちが、ガスや水道の検針にも役立つかもしれない——ミライの話らしくて、わくわくするね。

いま壁についているメーターも、検定の期限が来るたびに新しいものへとかわっていく。街のメーターたちは、これから何年もかけて、少しずつ次の世代へ入れかわっていくんだね。

この仕事をしている人たち

ここまで読むと、小さな箱のうしろに、たくさんの人のしごとがあることが見えてくるよ。期限が来たメーターをひとつずつ取り替えていく工事の人。通信のしくみを24時間ささえる人——東京電力パワーグリッドの公開ページでは、スマートメーターの通信システムを一元的に管理するオペレーションセンターが2015年7月に設置されて、常時監視・運用が行われている、と紹介されているんだ。そして、集まったデータを停電の把握や設備の計画に活かす人たちもいる。電柱の上の電線と同じで、あたりまえの毎日は、だれかのしごとでささえられているんだね。

街で、メーターの取替工事をしている人を見かけたら、それは検定の期限に合わせた計画的なおしごとかもしれないよ。じゃまにならないように、はなれたところからそっと見送ってね。

よくある質問

うちのメーターがスマートメーターかどうか確かめるには?

メーターの表示部を見てみてね。数字が液晶にデジタルで表示されていればスマートメーター、丸いガラスの中で円盤が回る構造なら従来型だよ。日本電気計器検定所(JEMIC)の広報誌でも、デジタル表示になったことが分かりやすい変化として紹介されているんだ。関西電力送配電のよくある質問のように、外観での確認方法を案内している送配電会社もあるから、まよったら地域の送配電会社の案内を見てみてね。

スマートメーターは体に悪い・「やばい」と聞いたけど本当?

資源エネルギー庁の公開Q&Aでは、スマートメーターの通信機器は、人体にあびる電波の強さの指針値を定めた「電波防護指針」に準拠していて、発する電波による健康への明らかな重大な影響はないと考えられる、と説明されているよ。同じQ&Aでは、国際的なガイドラインを下回る強さの電波により健康に悪影響が発生する証拠はない、というWHO(世界保健機関)の見解も紹介されているんだ。それでも心配なときは、資源エネルギー庁のQ&Aや、お住まいの地域の送配電会社の案内をたしかめてみてね。

メーターはだれのもの? 勝手に交換されたけど大丈夫?

東京電力パワーグリッドの公開ページでは、メーターやアンペアブレーカーは同社の所有物で、とりつけ場所をお客さまに提供してもらっている、と説明されているよ。そして電気メーターには計量法にもとづく検定有効期間が定められていて、JEMICの広報誌では、一般的な家庭で使用される電気メーターの検定有効期間は10年とされているんだ。期限が満了する前に送配電会社が計画的に取り替えることになっているから、知らないうちに新しくなっていても、多くはこの計画的な取替なんだね。

紙の検針票が来なくなったのはなぜ?

検針が遠隔でできるようになった流れに合わせて、使用量のお知らせを紙からWebでの確認に変えている会社がふえたからだよ。たとえば東京電力エナジーパートナーは、2020年11月以降順次、紙の検針票からWebによるお知らせへ変更することを発表していて、ペーパーレス化で環境への負荷をへらすことが理由として説明されているんだ。お知らせの方法は会社ごとにちがうから、くわしくは契約している電力会社の案内をたしかめてみてね。

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