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瞬停(一瞬の停電)とは?すぐ戻るのはなぜ — 台風と雷の季節に起きやすい条件と家電への影響

最終更新: 2026-08-23/公開情報をもとに作成しています

瞬停(しゅんてい)と呼ばれる一瞬の停電は、近所も同時に消えてすぐ戻ったなら、家の故障ではまずありません。落雷などの影響で電圧がごく短い時間だけ下がる「瞬時電圧低下(瞬低)」か、変電所のスイッチが自動で切れ、短時間で自動的に送電を再開するしくみのどちらかが働いた結果です。再開までの時間は会社や設備によって異なり、関西電力送配電の解説では停電発生から1分後、中国電力ネットワークの解説では約30秒後とされています。どちらも家のブレーカーは落ちず、自宅側で操作することはありません。

バチッと照明が一瞬消えて、すぐに戻った。テレビは何ごともなかったように点いているのに、パソコンだけが落ちた。「うちのどこかが故障した?」と不安になる体験です。

このページでは、瞬停と瞬低の違い、そういうしくみになっている理由、台風と雷の季節との関係、家電や時計への影響を、送配電会社や気象庁の公開情報をもとに整理します。故障かどうかの見分けかたと連絡先も、あわせてまとめました。家の中の電気設備の点検や操作は、このサイトでは扱いません。

「瞬停」とは — 瞬時停電(瞬停)と瞬時電圧低下(瞬低)は別の現象

「瞬停」は、検索でよく使われる呼び方です。「瞬時停電」を縮めた言い方として使われ、文字どおりには、ごく短い時間の停電を指します。このページで参照した送配電会社の公開解説には、「瞬停」「瞬時停電」という語は出てきません。公式の解説にあるのは、「瞬時電圧低下(瞬低)」と、変電所のスイッチが自動で切れて自動で送電を再開する復旧のしくみの2つで、それぞれ別のページで説明されています。家の中ではどちらも「一瞬消えた」ように見えるため、このページでは両方を扱い、「瞬停」は後者(いったん停電してから自動で送電が再開されるケース)を指す呼び方として使います。どちらも家のブレーカーは落ちません。

①瞬時電圧低下(瞬低): 雷などの影響で、停電まではいかなくても、電圧がごく短い時間だけ瞬間的に下がる現象です。関西電力送配電の解説では、落雷などがあった箇所を切り離すまでの0.07秒〜2秒間、その箇所を中心とした広い範囲で電圧が瞬間的に下がるとされています。九州電力送配電の解説では、大半が0.05〜0.2秒。電圧がゼロになるわけではないので停電ではなく、ブレーカーも動作しません。

②いったん停電して自動で戻る(このページで「瞬停」と呼ぶケース): こちらは、実際にいったん停電するケースです。関西電力送配電の公開解説では、風で木の枝が配電線に一時的に触れたようなケースでは、変電所のスイッチが自動的にいったん切れ、停電発生から1分後に自動的にスイッチが入って送電が再開され、原因が取り除かれていれば全区間がそのまま自動で復旧するとされています。中国電力ネットワークの「停電になったら」では、設備故障で変電所の遮断器が切れたあと、約30秒後に自動的に「入」となって送電が再開される流れが示されています。公開解説に出てくる再送電までの時間は、このように会社によって異なります。電気事業事典をもとにしたパワーアカデミーの用語集は、このしくみを「自動再閉路」と呼び、一定の無電圧時間をおいて自動的に遮断器を再投入する装置と説明しています。「消えたと思ったら、数十秒から1分ほどで戻った」は、このしくみが働いた形です。

送配電会社の解説に出てくる症状(蛍光灯のちらつきや機器の停止と、いったん消えてから自動で復旧)から整理すると、見分けの目安はこうです。照明がちらついてパソコンだけ落ちた(家じゅうは消えていない)なら、①の瞬低で説明がつきます。家じゅうがいったん消えて、数十秒から1分ほど(関西電力送配電の例では1分、中国電力ネットワークの例では約30秒)で戻ったなら②。どちらか判断がつかなくても、まわりも同時に消えて一回きりなら、送る側のしくみが働いた結果という結論は同じです。台風のときの「一瞬消えた」「停電していたのに勝手についていた」は、台風と停電の記事でも取り上げています。

一瞬消えたの2種類。左は瞬時電圧低下(瞬低)で電圧が0.07〜2秒だけ下がりブレーカーは動かない。右はいったん停電して自動で戻るケース(瞬停)でスイッチが自動で切れ、数十秒〜1分ほど(会社により異なる)の停電のあと自動で復旧する
「一瞬消えた」の正体は大きく2種類。瞬低と瞬停は別の現象(イメージ図)出典: 電柱図鑑オリジナル図解(公開情報をもとに作成)

公式の説明を探すときは、「瞬停」ではなく「瞬時電圧低下」の語で検索すると、送配電会社の解説が早く見つかります。いったん停電して自動で戻るしくみは、関西電力送配電の「復旧のしくみ・復旧の流れ」や中国電力ネットワークの「停電になったら」のように、各社の復旧の説明ページに出てきます。

台風と停電 — なぜ起きる?復旧はどう進む?

なぜ起きる? — 送る側で「切り離して守る」しくみ

瞬低が起きる流れは、北陸電力の解説が順を追って整理しています。送電線に雷が落ちる。雷で瞬間的に高い電圧が生じ、送電線と鉄塔のあいだで閃絡(ショート)が起きる。そこを通って大きな故障電流が流れ、電圧が下がる。この状態は、保護装置が故障を検出してその送電線を切り離すまで続きます。時間にして0.07〜2秒間。家の中では、その一瞬が照明のちらつきとして見えます。

影響の範囲は、落ちた場所のすぐそばにとどまりません。九州電力送配電によると、落雷を受けた送電線が高電圧の系統であるほど影響は広範囲になり、鹿児島の落雷が福岡まで影響を及ぼすこともあります。原因は雷だけでもありません。中部電力パワーグリッドは2026年5月29日、隣接エリアの設備不具合の波及によって、同社の供給エリア(愛知県、岐阜県と三重県の一部を除く地域、静岡県の富士川以西、長野県)の一部地域で瞬時電圧低下が起きたと公表しています。

瞬停のほう、つまり自動で復旧するしくみは、関西電力送配電の解説を読むと、「原因が通り過ぎていれば戻す」という考え方のしくみだと分かります。同社の解説によると、木の枝の一時的な接触などで停電すると、変電所のスイッチが自動的に切れ、1分後に自動的にスイッチが入って送電が再開されます。原因が残っていれば、その区間だけを切り離して、健全な区間から順に復旧させる流れです。中国電力ネットワークの「停電になったら」も同じ流れを、約30秒後に変電所の遮断器が自動的に入る例で説明しています。参考までに、パワーアカデミーの用語集では、再投入までの時間で高速(1秒程度以下)・中速(1〜15秒)・低速(1分程度)に区分されています。中国電力ネットワークのFAQにも、停電区域に再び電気を送りながら故障箇所を特定しているため、電気が点いたり消えたりすることがある、と書かれています。点いたり消えたりは、故障箇所を探している最中に起きる現象として説明されているわけです。繰り返すときは、停電情報ページの確認と、エリアの送配電会社への相談を。

雷、強風で飛ばされた物、木の枝、鳥や動物の接触。電線は屋外を通っているため、こうした接触をゼロにはできません。関西電力送配電の解説にあるとおり、停電の原因区間を自動的に検出し、原因区間以外へ短時間で自動的に電気を送るしくみ(配電自動化システム)が用意されています。瞬低も瞬停も、その工夫が家の中から見えた瞬間です。

切り離す場所は、変電所や送電線だけではありません。その働きを担う設備は、ふだん何気なく見上げている電柱の上にもあります。電気の通り道を区間ごとに区切る柱上開閉器、雷の余分な電気を大地へ逃がす避雷器、電気を漏らさないように電線を支えるがいし、鳥と設備の距離を保つ鳥害対策器具。鉄塔のあいだを渡る送電線の話も図鑑にあります。

柱上開閉器(図鑑)避雷器(図鑑)がいし(図鑑)鳥害対策器具(図鑑)送電線(図鑑)

瞬停はいつ起きやすい? — 台風と雷の季節、9月の位置

瞬停が起きやすい条件は、台風と雷の季節に重なります。まず台風。気象庁の平年値(1991〜2020年)では、台風の接近数は8月3.3個・9月3.3個で年間の山、上陸数は9月の1.0個が年間でもっとも多くなっています(年間の上陸数は3.0個)。強風で物が飛び、木の枝が揺れて電線に触れる場面が増えれば、自動で切れて戻るしくみが働く場面も増えます。

もうひとつは雷です。関西電力送配電の「停電の原因」では、原因ごとに多発時期が示されています。雷は夏、風や雨の影響は夏・秋、樹木や鳥獣の接触は春・夏、雪は冬。気象庁の季節区分(夏は6〜8月、秋は9〜11月)で見ると、9月は「夏の雷」の多発時期が終わった直後で、「秋の風雨」の多発時期に入った月にあたります。

雷は夏だけではありません。気象庁の統計では、年間の雷日数は東北から北陸にかけての日本海沿岸の観測点で多く、金沢の45.1日(目視観測時代の参考値)が最多です。宇都宮のような内陸部では夏に多く、金沢のような日本海側では冬に多い。雷の季節は、地域で違います。

ただし、ここで書けるのは「起きやすい条件がいつ重なるか」までです。送配電会社が瞬停や瞬低の件数を月別に公表した統計は確認できていないため、このページでは「9月がいちばん多い」とは書きません(東京電力パワーグリッドには瞬時電圧低下の発生履歴を日付で検索するページがありますが、月別の集計値ではありません)。

上段は気象庁平年値の台風の月別接近数と上陸数の棒グラフで8〜9月が山。下段は関西電力送配電が示す停電原因の多発時期を1〜12月の帯で並べ、8〜9月に雷と風雨の帯が隣り合う
台風の月別平年値(気象庁)と停電原因の多発時期(関西電力送配電)を1枚に重ねた図出典: 電柱図鑑オリジナル図解(公開情報をもとに作成)

図の下段で季節と月を対応させた割り当ては、気象庁の季節区分(春3〜5月・夏6〜8月・秋9〜11月・冬12〜2月)に合わせた作図上のものです。

雷で停電するのはなぜ? — 直撃雷と誘導雷、電柱の上で起きていること

家の中で何が起きる? — 家電・パソコン・Wi-Fi・時計

瞬低は、家の中では「蛍光灯がちらつく」「電気製品が止まる」という形で現れると、関西電力送配電の解説にあります。九州電力送配電はもう少し具体的です。無停電電源装置のないコンピューターが自動的に止まったり誤った動作をしたりする。マグネットスイッチ式のモーターを使う空調機器やポンプが止まる。高圧放電ランプはいったん消えると再点灯まで時間がかかる。北陸電力も、対策が必要な機器の例として電磁開閉器やパソコンなどを挙げています。

テレビは点いたままなのにパソコンだけ落ちた、という体験はここから説明がつきます。電気事業事典をもとにしたパワーアカデミーの用語集では、コンピューターのような高感度の電子機器は、電圧が20〜50%下がり、その継続時間が数ミリ秒〜数十ミリ秒(1秒の千分の一の単位)であっても停止することがあるとされています。機器によっては、その一瞬が電源が切れたのと同じ扱いになるわけです。

瞬停のケースでは、機器はいったん電源が切れて、戻ったときに再起動した形です。東北電力ネットワークの案内では、炊飯器やテレビの予約録画などタイマー機能を使う電化製品や、電気温水器のリモコンの時刻設定は、時刻がずれたり予約設定がクリアされたりする場合があるため、停電解消後に設定を確認するよう呼びかけています。「朝、炊飯器の予約が消えていた」の原因が、夜中の短い停電だったこともあり得ます。

パソコンについては、中国電力ネットワークのFAQが、落雷などによる短時間の停電や瞬時の電圧低下でデータの消滅や誤動作、機器の故障となる場合があると書いています。Wi-Fiルーターのような通信機器も、電源が切れれば止まります。電気が戻ったあとに起動し直して元どおりになるか、戻らないときにどうするかは、機器の取扱説明書やメーカーが公開しているサポート案内に従ってください。

では、瞬停で家電は壊れるのか。中国電力ネットワークのFAQは「機器の故障となる場合がある」としていますが、どの機器がどう壊れるかまでは示されていません。公式の解説で具体的に挙がっているのは、誤動作・停止・データ消失・タイマー設定のずれまで。故障するかどうかは機器次第としか言えないため、このページでも断定はしません。落雷そのものの電気が電線を伝って機器に入る雷サージの話は、雷と停電の記事で扱っています。

雷で停電するのはなぜ? — 直撃雷と誘導雷、電柱の上で起きていること電気が戻る瞬間に火が出る? — 通電火災のしくみと、いまできる備え

故障かどうかの見分けかた

「これって故障?」と思ったときは、次の3つに分けて考えると落ち着いて判断できます。最大の手がかりは、近所も同じタイミングで消えたかどうか。九州電力送配電の「電気がつかないときは」も、近所も停電しているなら送配電側の設備の故障、と最初に切り分けています。東北電力ネットワークの案内でも、家の一部か全部か、近所は点いているかを最初に確かめる手順になっています。

  • ① まわりも同時に消えて、一回きりですぐ戻った: 瞬低か瞬停(自動で切れて戻るしくみ)が働いたケースです。その後ふだんどおりなら、送る側の自動のしくみで復旧が済んだ形です。ただし、電線の垂れ下がりや電柱からの火花・音に気づいたら、近づかず触らず、エリアの送配電会社の設備窓口か119へ(くわしくは次の「どこに連絡する?」へ)。
  • ② 停電が続く・何度も繰り返す: エリアで停電やトラブルが起きている可能性があります。お住まいのエリアの送配電会社の停電情報ページで状況を確認してください。ただし、中国電力ネットワークのFAQでは、照明の瞬間的なちらつき(電圧低下)や、停電時間がおよそ5分以内の停電は停電情報ページに掲載していないとされています。載っていなくても繰り返すなら、そのエリアの送配電会社の窓口へ相談を。ページの探し方と掲載のルールは「停電情報の調べ方」にまとめています。
  • ③ 自分の家だけ・特定の部屋だけ: 近所は点いているのに自分の家だけ、という場合、九州電力送配電の「電気がつかないときは」も中国電力ネットワークの「停電になったら」も、屋内側(分電盤)の確認で解決しないときに送配電側へ連絡する流れで案内しています。屋内の確認・操作の手順はこのサイトでは扱わないため、各社のページをご覧ください。切れた引込線など家の外側に異常が見えるときは、近づかず、送配電会社の設備窓口へ。屋内の配線が原因と分かった場合は電気工事店へ。

「うちだけ消えて、10秒ほどで戻った」は、この記事の瞬停とは別物です。契約アンペアを超えたときにスマートメーターが自動で復帰するしくみで、東北電力ネットワークの案内では、電気が消えてから10秒程度で自動的に再通電するとされています。くわしくは「停電なのにブレーカーが落ちてない?」とスマートメーターの記事へ。この記事が扱うのは、まわりごと一瞬消える現象です。

停電情報の調べ方 — 全国の停電情報ページまとめ停電なのにブレーカーが落ちてない? — 「家の外側」で起きていることの見分けかたスマートメーターとは?(ミライ)

どこに連絡する?

まわりも同時に消えて一回きりですぐ戻り、その後ふだんどおりなら、前の章の①のとおり、送る側の自動のしくみで復旧が済んだ形です。気になるときは、エリアの送配電会社の停電情報ページで状況を確かめてください。例外は2つ。電線が垂れ下がっている、電柱から火花や音が出ている。こういう場面を見つけたら、近づかず、触らず、エリアの送配電会社の設備窓口か119へ。

停電が続く、あるいは何度も繰り返すときの連絡先は、電気を買っている小売電力会社ではなく、電柱と電線を管理している送配電会社です。中国電力ネットワークは「停電になったら」のページで、解決しないときは中国電力ネットワークへ問い合わせるよう案内し、九州電力送配電は最寄りの配電事業所への連絡を案内しています。各社の窓口は、停電情報の調べ方の記事から公式ページをたどれます。

連絡のときに、近くの電柱の番号札の内容を伝えると、場所の特定が早くなります。番号札の見方は、電柱番号の調べ方にまとめました。

電柱番号の調べ方 — 番号札の見方と検索サービスまとめ停電情報の調べ方 — 全国の停電情報ページまとめ垂れ下がった電線(図鑑)

瞬停は防げる? — 送る側の対策と、家でできること

送る側は、技術的・経済的に可能な対策を重ねています。それでも関西電力送配電は、雷や風雨などの自然現象による停電や瞬時電圧低下の発生を完全になくすことはできないと書き、東北電力ネットワークも、架空地線や避雷器などの対策をしても、電力会社側の設備で瞬時電圧低下を完全に防ぐことは困難だと案内しています。北陸電力の解説も同じ立場で、瞬低は故障を切り離すまでに発生する現象であり、電力流通設備側の対策では完全には防止できない、という説明。

家庭でできることは、「影響を小さくする」方向です。作業中のデータはこまめに保存しておく。停電が解消したあとは、東北電力ネットワークの案内にあるとおり、炊飯器や予約録画のタイマー、電気温水器の時刻設定をひと通り見直す。場所を先に知っておけば、朝になって慌てずに済みます。雷が近づいているかどうかを見るなら、気象庁の雷ナウキャスト。台風の前の備えは、台風と停電の記事にまとめています。

しくみを遊びながら知りたい方は、配電推理ゲーム「停電レスキュー」もどうぞ。停電した区間を切り分けて、健全な区間から順に復旧させる流れを体験できます。

家庭側で瞬低や瞬停に備えるための機器もありますが、このサイトでは商品の紹介や比較は行いません。

台風と停電 — なぜ起きる?復旧はどう進む?雷で停電するのはなぜ? — 直撃雷と誘導雷、電柱の上で起きていること停電レスキュー — 配電推理ゲームで復旧のしくみを体験

よくある質問

瞬停とは何ですか?瞬低とは違うのですか?

「瞬停」は検索でよく使われる呼び方で、「瞬時停電」を縮めた言い方、つまりごく短い時間の停電を指して使われます。このページで参照した送配電会社のページには、「瞬停」「瞬時停電」という語は出てきません。公式の解説にあるのは、雷などの影響で電圧がごく短い時間だけ下がる「瞬時電圧低下(瞬低)」(関西電力送配電の解説では0.07秒〜2秒間、九州電力送配電の解説では大半が0.05〜0.2秒。停電ではありません)と、木の枝の接触などで変電所のスイッチが自動的に切れ、短時間で自動的に送電を再開する復旧のしくみ(関西電力送配電の解説では停電発生から1分後、中国電力ネットワークの解説では約30秒後)の2つです。このページでは後者を「瞬停」と呼んでいます。両者は別の現象ですが、家の中ではどちらも「一瞬消えた」ように見える点は同じ。公式の解説は「瞬時電圧低下」の語で探すと見つかります。

一瞬だけ停電してすぐ戻るのはなぜですか?

近所も同時に消えてすぐ戻ったなら、故障ではなく電気を送る側のしくみによるものです。雷などの影響で電圧がごく短い時間だけ下がる「瞬時電圧低下」のほか、木の枝の一時的な接触などで変電所のスイッチが自動的に切れ、そのあと自動で送電を再開する復旧のしくみが、送配電会社の公開ページで解説されています。再開までの時間は会社や設備によって異なり、関西電力送配電の解説では停電発生から1分後、中国電力ネットワークの解説では約30秒後とされています。一回きりで、その後ふだんどおりなら、送る側の自動のしくみで復旧が済んだ形です。停電が続く・繰り返すときは、エリアの送配電会社の停電情報ページを確認し、窓口へ相談を。電線の垂れ下がりや電柱からの火花・音に気づいたら、近づかず触らず、エリアの送配電会社の設備窓口か119へ連絡してください。

ブレーカーが落ちていないのに一瞬消えたのはなぜですか?

瞬時電圧低下は停電ではなく、電圧がごく短い時間だけ下がる現象のため、ブレーカーは動作しません。瞬停(変電所のスイッチが自動で切れて自動で戻る復旧のしくみ)も送る側で起きることなので、自宅のブレーカーは落ちません。なお「うちだけ消えて10秒ほどで戻った」は、契約アンペアを超えたときのスマートメーターの自動復帰(東北電力ネットワークの案内では10秒程度で自動的に再通電)で、別物です。近所は点いているのに自宅だけ消えている場合は、九州電力送配電や中国電力ネットワークの案内では、屋内側の確認で解決しないときに送配電側へ連絡する流れになっています。

瞬停でパソコンやWi-Fiが落ちるのはなぜですか?

電気事業事典をもとにしたパワーアカデミーの用語集では、コンピューターのような高感度の電子機器は電圧が20〜50%下がり、それが数ミリ秒〜数十ミリ秒続くだけで停止することがあるとされています。九州電力送配電の解説も、無停電電源装置のないコンピューターの停止や誤動作を挙げています。テレビは点いたままなのにパソコンだけ落ちた、はこのためです。瞬停(短い停電)の場合は、電源が切れた機器が再起動した形になります。電源が切れた通信機器が元どおりになるか、戻らないときにどうするかは、機器の取扱説明書やメーカーのサポート案内に従ってください。

瞬停で家電は壊れますか?

中国電力ネットワークのFAQは、落雷などによる短時間の停電や瞬時の電圧低下で、データの消滅や誤動作、機器の故障となる場合があるとしています。ただし、どの機器がどう壊れるかまでは示されていません。公式の解説で具体的に挙がっているのは、誤動作・停止・データ消失と、東北電力ネットワークが案内するタイマー設定や時刻のずれまで。故障するかどうかは機器次第としか言えないため、このページでは断定しません。

瞬停はいつ起きやすいですか?9月に多いのですか?

送配電会社が瞬停や瞬低の件数を月別に公表した統計は確認できていないため、9月が最多とは言えません(東京電力パワーグリッドの瞬時電圧低下履歴検索は日付ごとの発生履歴で、月別の集計値ではありません)。分かるのは、起きやすい条件の重なりまでです。気象庁の平年値(1991〜2020年)では、台風の接近数は8〜9月が各3.3個で年間の山、上陸数は9月の1.0個が最多。関西電力送配電の「停電の原因」では、雷の多発時期が夏、風雨の多発時期が夏・秋とされています。なお気象庁の統計では、日本海側の地方では冬に雷が多くなります。

一瞬の停電が何度も繰り返されるときはどうすればいいですか?

まず、お住まいのエリアの送配電会社の停電情報ページで、停電やトラブルの情報が出ていないか確認してください。ただし、中国電力ネットワークのFAQでは、照明の瞬間的なちらつき(電圧低下)や、停電時間がおよそ5分以内の停電は停電情報ページに掲載していないとされています。載っていなくても繰り返す場合は、小売電力会社ではなく、そのエリアの送配電会社の窓口に相談を。近所は点いているのに自分の家だけという場合は、九州電力送配電や中国電力ネットワークの案内では、屋内側の確認で解決しないときに送配電側へ連絡する流れです。電線が垂れ下がっているのを見つけたら、近づかず、触らず、エリアの送配電会社の設備窓口か119へ連絡してください。

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