低圧引留がいし

ていあつひきとめがいし / 引留がいし・引留碍子・低圧引留碍子・低圧引留三角がいし・低圧ラックのがいし

安全メモ

低圧ラックまわりのがいしは手の届きそうな高さにありますが、電線を支えている電力会社の設備です。触れたり引っぱったりせず、割れや外れに気づいたときは、近くの電柱番号札を控えて電力会社へ連絡してください。

でんチュン(電柱に住むスズメ)が安全を呼びかけているイラスト
でんチュンの顔アイコン

でんチュンの解説

電柱の低いところ、はしご形の金具に小さながいしが並んでいるのを見たことあるかな。あの金具が低圧ラックで、そこに付いているのが低圧引留がいしだよ。メーカーの公開カタログでは「低圧架空電線の支持または引込線の引留めのとき、低圧ラックに取り付けて使用します」と説明されている。ラック側の説明も「低圧架空電線の引留がいし・低圧引込線用がいし類を取り付けるときに使用します」となっていて、2つでひと組の部品なんだね。

ここからが本題。名前も役目も似ているのに、低圧引留がいしと高圧耐張がいしは、JIS では別々の規格番号が振られた別の製品なんだ。低圧引留がいしは JIS C 3845(英語名 Low voltage shackle insulator)、高圧耐張がいしは JIS C 3826(英語名 High voltage strain insulators)。後者の公式な書誌には、径102mm・高さ178mm の磁器製で、主として 6.6kV 高圧架空配電線路に使用するクレビス形について規定する、と紹介されている。電圧が違い、大きさが違い、規格番号が違う。「引留」と「耐張」は、呼び方のゆれではないんだよ。

見た目は手のひらに乗るくらいの小ささ。メーカーが公開している値では重量 0.35〜0.4kg。色は白と青のほかに、白・青一・トビ・茶一・みどりというラインナップを公開しているメーカーもある。形のほうにも、三角・1号・3号といった呼び分けがあるよ。ちなみに、この色分けが何を表しているのかを説明した公開資料は、調べた範囲では見つからなかったんだ。

小さいけれど、試験の数値はなかなかのもの。メーカーが公開している値では、商用周波電圧 15kV2分間、引張強さ 9.8kN(1分間)。「低圧用」という名前でも、試験はうんと高い電圧でかけているんだね。

低圧ラックのまわりには、仲間のがいしも付くよ。引込線を支持するときの多溝がいし、引込線を引留めるときの平型がいし。業界団体の電子カタログでも、低圧引留がいしと高圧耐張がいしは別々の分類として並んでいて、それぞれに何社もの製品が登録されているんだ。

低い位置にあるので手が届きそうに見えるけれど、電線を支えている電力会社の設備だよ。触らない・引っぱらない。割れや外れに気づいたときは、近くの電柱番号札を控えて電力会社へ連絡してね。

小さいけれど、家に入っていく線を引き留めている働き者。名前が似ている「耐張がいし」とは別の規格なんだって。でんチュンもつい間違えそうになるよ。

図解

低圧引留がいしの図解。電柱の低い位置にはしご形の低圧ラックを描き、そこに小さながいしを3つ取り付けて、低圧の電線と引込線を引き留めているようすを示している。電線が引っぱる向きに赤い矢印を添えて「引留めの力」と書いている。左の枠には低圧引留がいしの拡大があり、白と青の色ちがいの形、重量 0.35〜0.4kg、色の意味は公開資料になしという注記を並べている。柱の上のほうには高圧耐張がいしを小さく描き、JIS C 3826・主として6.6kV と添えている。右の枠は比較表で、低圧引留がいしが JIS C 3845(Low voltage shackle insulator)、高圧耐張がいしが JIS C 3826(径102mm・高さ178mm、主として6.6kV高圧架空配電線路に使用)であることを並べ、名前は似ているが JIS は別の規格であることを示している。その下には低圧ラックにつく仲間として、低圧引留がいし(電線の支持・引留め)、多溝がいし(引込線を支持)、平型がいし(引込線を引留め)を挙げている。
出典: 電柱図鑑オリジナル図解(公開情報をもとに作成)

見分けるヒント

  • 電柱の低い位置、はしご形の低圧ラックに並んでいる小さながいし
  • JIS C 3845「低圧引留がいし」の規格品で、高圧耐張がいし(JIS C 3826)とは別の規格
  • メーカー公開の色は白・青のほか数種類、重量は 0.35〜0.4kg ほど
  • 色分けが何を表しているかは、調べた範囲の公開資料では確認できなかった

よくある質問

引留がいしと耐張がいしは同じものですか?

JIS では別の規格番号が振られた、別の製品だよ。低圧引留がいしは JIS C 3845(英語名 Low voltage shackle insulator)、高圧耐張がいしは JIS C 3826(英語名 High voltage strain insulators)。後者の公式な書誌には、径102mm・高さ178mm の磁器製で、主として 6.6kV 高圧架空配電線路に使用するクレビス形について規定する、と紹介されている。電圧も大きさも規格番号も違うんだ。

どうして白と青があるの?

メーカーが色ちがいを公開しているのは事実で、白と青のほかに、白・青一・トビ・茶一・みどりというラインナップを載せているメーカーもあるよ。ただ、その色分けが何を表しているのかを説明した公開資料は、調べた範囲では見つからなかったんだ。だからこの図鑑では、色の意味は書かないでおくね。

低圧ラックって何ですか?

低圧引留がいしなどを取り付けるための、はしご形の金具だよ。メーカーの公開カタログでは「低圧架空電線の引留がいし・低圧引込線用がいし類を取り付けるときに使用します」と説明されている。がいし側の説明も「低圧架空電線の支持または引込線の引留めのとき、低圧ラックに取り付けて使用します」となっていて、2つでひと組なんだ。

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