安全メモ
腕金の上のピンがいしが支えているのは 6,600V の高圧配電線です。電柱に登らない、棒や釣りざおを近づけない、電線に触れた木の枝を自分で切らないでください。


でんチュンの解説
電線を支えながら、電気が柱や腕金へ逃げないように隔てている白っぽい部品が「がいし」だよ。中でもピンがいしは、電線をまっすぐ支える定番の形。磁器(陶器)や樹脂でできていて、雨をはじく笠のような段々の形をしているのが特徴。電気を通しにくい材料でできているから、電線と柱を安全に離しておけるんだ。
街の電柱で見かけるピンがいしには、JIS の規格番号が振られているよ。腕金の上に立って高圧配電線を支えているものは JIS C 3821「高圧ピンがいし」(英語名 High voltage pin insulators)。公式な書誌では、1953年に制定され2024年に改正された規格で、主として 6.6kV 高圧架空配電線路に使用する磁器製のものを規定する、と紹介されている。「ピンがいし」は形の呼び名、「高圧ピンがいし」は規格の名前、という関係だね。
低圧のほうにも、別のピンがいしがあるんだ。メーカーの公開カタログでは、低圧ピンがいしは「低圧架空電線または引込線を支持するときに使用します」と用途が書き分けられていて、重量 0.6kg という値も公開されている。支えるピンのほうも、低圧大立ピンが全長 190mm、高圧大立ピンが全長 220mm(耐塩用は 260mm)と別の部品になっているよ。なお、高圧ピンがいしの外形寸法は、調べた範囲の公式な書誌には数値が出ていなかったから、この図鑑では書かないでおくね。
メーカーが公開しているラインナップには、電力会社ごとの規格品が並ぶよ。中国電力規格・東京電力規格・北海道電力規格・沖縄電力規格・九州電力規格・四国電力規格といった型番があるんだ。さらに「耐塩形高圧ピンがいし」「重汚損用」「耐雪塩」といった分類も、業界団体の電子カタログに独立して立っている。潮風などで表面が汚れると電気が伝いやすくなるので、ひだを深くして表面の距離をかせぐ形が使われる、と説明されているよ。
同じ柱の上でも、役目ごとにがいしは分かれているんだ。電線を引き留める場所には高圧耐張がいし、斜めの支線には玉がいし、低い位置の低圧ラックには低圧引留がいし。22kV・33kV の路線ではラインポストがいし(JIS C 3812)や長幹がいしが使われる。「白い部品」でひとくくりにできないくらい、種類が分かれているんだね。
いちばん高いところで 6,600V を受け止めている、柱の主役。海の近くではひだが深い形になるんだって。でんチュンは、その笠のふちに足をかけないようにしているよ。
図解
見分けるヒント
- 電線を支える位置に付く、笠を重ねたような形
- 白(磁器)や茶色・グレー(樹脂)に見える
- 電線と柱・腕金の間を隔てている
- 腕金の上に立つものは JIS C 3821「高圧ピンがいし」の規格品
よくある質問
なんで段々の形をしているの?
表面の距離をかせいで、雨で濡れても電気が伝わりにくくする工夫だと説明されているよ。
ピンがいしと高圧ピンがいしは違うものですか?
「ピンがいし」は形の呼び名、「高圧ピンがいし」は規格の名前、という関係だよ。JIS C 3821「高圧ピンがいし」(英語名 High voltage pin insulators)は、主として 6.6kV 高圧架空配電線路に使用する磁器製のものを規定する規格として、公式な書誌で紹介されている。低圧側には別の低圧ピンがいしがあって、メーカーのカタログでも用途と重量が書き分けられているんだ。
海の近くのがいしは形がちがうの?
業界団体の電子カタログには「耐塩形高圧ピンがいし」「重汚損用」「耐雪塩」といった分類が独立して立っているよ。潮風などで表面が汚れると電気が伝いやすくなるので、ひだを深くして表面の距離をかせぐ形が使われる、と説明されている。メーカーの公開ラインナップにも、電力会社ごとの耐塩・重耐塩の型番が並んでいるんだ。
関連する項目
参考にした公開情報
- 日本規格協会 JSA Webdesk「JIS C 3821:2024 高圧ピンがいし」(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 日本電設工業協会 電設資材電子カタログ(JECAMEC)「配電線用がいし」(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 香蘭社「配電用がいし」(メーカー公開ページ)(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 藤津碍子「製品情報」(メーカー公開ページ)(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 大谷工業「配電通信カタログ No.HT-003」(PDF)(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 関西電力送配電「おくりんの電気教室 — 配電について」(外部リンク・新しいタブで開きます)
- NGK(日本ガイシ)「『がいし』ってなに?」(外部リンク・新しいタブで開きます)
街で見つけたら記録しよう
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