
でんチュンの解説
電柱の上のほうで、横にすっと伸びている金属の棒。あれが腕金だよ。上にがいしを取り付けて、電線を柱から離しながら支える“電柱の腕”なんだ。メーカーの公開資料では配電用アームとも呼ばれているよ。
腕金は1本とはかぎらないんだ。1段だけの柱もあれば、上下に2段、3段と重なっている柱もある。向きもいろいろで、道路に対してまっすぐ伸びているもの、斜めに振られているもの、柱の両側へ抱くように付いているものがある。電線が曲がる角の柱では、引っぱられる向きに合わせて腕金の向きも変わるよ。段数と向きは、その柱が何をしているかのヒントなんだ。
メーカーの公開カタログを見ると、腕金にもちゃんと呼び名が付いているよ。カワソーテクセルの架線金物のページには、直一線腕金・直二線腕金・直三線腕金・L型腕金・R型腕金・300腕金・600腕金・22kV/33kV用軽量腕金といった製品名が並んでいる。名前の付け方を説明した公開資料は見つけられなかったから、ここでは「呼び名がこれだけ細かく分かれている」という事実だけにしておくね。
腕金を下から斜めに支える部品もあるんだ。同じカタログには、アームタイ・アームタイバンド12/16・アームタイレスバンド・ノーアームタイバンド(単・抱)・引込線腕金用アームタイレスバンド・22kV/33kV用パイプアームタイといった製品名が並んでいる。「アームタイレス」「ノーアームタイ」という言い方があるのも面白いところ。腕金の下に斜めの棒があるかどうかは、柱ごとに見比べられるポイントだよ。
ところで腕金は、どうやって柱にくっついているんだろう。答えは自在バンド。鉄筋コンクリートの柱には釘が打てないから、帯で抱きしめるように締めて留めているんだ。メーカーの公開カタログでは、自在バンドは「配電線路の支持物にバンド式足場金具、ケーブル立上り管及び変圧器直付金物等を取り付ける場合に使用します」と説明されていて、腕金もその仲間だよ。
腕金のほうも、ほかの設備を留める土台になるんだ。東京電力パワーグリッドが公開している共架の技術基準には、接地線とその保護管を「2m以下の間隔でステンレス製自在バンド等により電柱および腕金へ堅牢に支持する」という一節がある。柱と腕金が並べて書かれているのは、どちらも留める先になるから、というわけだね。
電線の本数や引っぱられる向きに合わせて、付き方や本数は柱ごとにいろいろ。見比べると電柱の個性が見えてくるんだ。でんチュンのお気に入りの止まり木ポイントでもあるよ。
図解
実際のようす

見分けるヒント
- 電柱の上部から横に伸びる、まっすぐな金属の棒として見える
- 上にがいしが取り付けられ、電線が支えられている
- 電線の本数や向きによって、付き方や本数が柱ごとに違う
- 1段だけの柱も、上下に2段・3段と重なる柱もある
- 柱へ留めているのは自在バンド。共架の技術基準にも「電柱および腕金へ」という書き方が出てくる
よくある質問
電柱の上にある横棒は何のためにあるの?
電線を柱から離しつつ、決まった間隔で支えるための腕なんだ。腕金の上にがいしが付いて、その先で電線を受け持つ、という組み合わせで働いているよ。
がいしと腕金はどう違うの?
腕金は電線を支える金属の台で、がいしは電気を柱側へ逃がさないための絶縁部品だよ。腕金の上にがいし、がいしの先に電線、という役割分担なんだ。
腕金の付き方が電柱ごとに違うのはなぜ?
支える電線の本数や、電線が引っぱられる向き、道路との位置関係が柱ごとに違うからだよ。だから同じ形の電柱は意外と少ないんだ。
腕金は何段まで付くの?
段数の上限を示した公開資料は見つけられなかったから、この図鑑では数字を書かないでおくね。街で見かけるのは1段の柱と2段の柱が多くて、機器や線が増えるほど段が重なっていく、というくらいに眺めてみて。
腕金はどうやって電柱に留まっているの?
自在バンドという帯で、柱を抱きしめるように締めて留めているよ。鉄筋コンクリートの柱には釘が打てないから、この締めつけ方式なんだ。メーカーの公開カタログでも、自在バンドは支持物に金具や機器を取り付けるときに使うものだと説明されているよ。
関連する項目
参考にした公開情報
街で見つけたら記録しよう
見つけるのは、はなれて見上げるだけでOK