電柱図鑑

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台風と停電 — なぜ起きる?復旧はどう進む?

最終更新: 2026-07-18/公開情報をもとに作成しています

台風が近づくと、「停電するかもしれない」「停電したら、いつ戻るんだろう」という不安がついてまわります。実際、台風は停電の大きな原因のひとつで、各地の送配電会社も台風前後の注意を呼びかけています。

このページでは、台風で停電が起きる理由、復旧が進む流れ、「一瞬消えてすぐ戻った」の正体、台風の前にできる備え、停電中・停電後の注意点を、送配電会社や気象庁の公開情報をもとに整理します。

台風で停電が起きる主な理由

台風のときに停電が起きる分かりやすい原因は、強風で飛ばされた物です。関西電力送配電の「停電の原因」では、強風にともなう飛来物や樹木の倒壊、山崩れなどにより、電線が切れたり電柱が倒れたりすることが停電の原因として挙げられています。トタンや看板、シート類など、ふだんは飛ぶと思っていない物が風に乗って電線にかかることがあります。

大雨が重なると、倒木や土砂崩れで電柱や電線が被害を受けることもあります。また、海に近い地域では「塩害」も知られています。中部電力パワーグリッドの台風時の注意点では、台風のあと、潮風で運ばれた塩分ががいし(電線を支える絶縁の器具)に付いて、火花が出ることがあると案内されています。

もし切れた電線や垂れ下がった電線を見つけたら、絶対に触らず、近づかないでください。見つけたときの行動の流れは、図鑑の「切れた電線・垂れた電線」のページにまとめています。

切れた電線・垂れた電線(図鑑)

復旧はどう進む? — 無事な区間から順番に

台風で広い範囲が停電すると、送配電会社はまず「どこで何が起きているか」の特定から始めます。関西電力送配電の「復旧のしくみ・復旧の流れ」では、停電の原因区間をシステムで自動的に検出し、原因のある区間を切り離したうえで、それ以外の区間へ先に電気を送る流れが紹介されています。切り離した区間は、現場で被害状況の調査と安全確認を行い、設備を修理してから送電を再開します。

ここでポイントになるのが、配電線がいくつかの「区間」に分かれていることです。電柱の上にある柱上開閉器というスイッチで電気の通り道を区切れるため、被害のあった区間だけを切り離し、無事な区間から順に電気を戻せます。「隣の区画はもう点いたのに、うちはまだ」が起きるのはこのしくみの表れで、自分のいる区間に被害箇所が含まれているかどうかで、復旧のタイミングが変わるのです。

復旧までの時間は、被害の規模や状況によって大きく変わるため、一律には言えません。お住まいのエリアの送配電会社の停電情報ページで、最新の停電状況や復旧の見通しを確認してください。

柱上開閉器(図鑑)

一瞬消えてすぐ戻った・台風のあと勝手についたのはなぜ?

「一瞬だけ消えて、すぐ戻った」「停電していたのに、台風が過ぎたら勝手についていた」——これは多くの場合、故障ではなく、電気を送る側のしくみによるものです。関西電力送配電の公開解説では、木の枝が一時的に配電線に触れたようなケースでは、変電所のスイッチが自動的にいったん切れ、約1分後に自動で送電を再開し、原因がなくなっていればそのまま復旧するとされています。

また、雷などの影響で、停電まではいかなくても電圧がごく短い時間(0.07秒〜2秒ほど)だけ瞬間的に下がる「瞬時電圧低下(瞬低)」という現象もあります。照明が一瞬ちらついたり、機器が止まったりするのはこのためで、関西電力送配電や九州電力送配電が公開ページで解説しています。

いずれも故障ではないことが多いのですが、停電したまま戻らない場合や、何度も繰り返す場合は、お住まいのエリアの送配電会社の停電情報ページで状況を確認してください。このあたりのしくみは、別の記事でくわしく取り上げる予定です。

台風が来る前にできること

台風による停電にはどうしようもないものも多いですが、「飛来物による停電」は、みんなの備えで減らせる可能性があります。送配電会社も、台風の接近前に、飛ばされやすい物の撤去や固定への協力を呼びかけています。

  • ベランダや庭の飛ばされやすい物を片づける: 物干し竿・植木鉢・ごみ箱などは室内へ入れるか、ロープなどで固定します。関西電力送配電の「災害への備え(台風・水害編)」でも、アンテナの固定やベランダの物の取り込みが案内されています。
  • 自分のエリアの停電情報ページを控えておく: 停電したときに最新状況を確認する場所です。電気事業連合会のサイトに、全国の各エリアの停電情報へのリンク集があります(記事末尾の参考情報からどうぞ)。
  • スマートフォンやモバイルバッテリーを充電しておく: 停電中の情報収集や連絡の手段を確保できると安心です。飲み物や食べ物など、一般的な災害への備えもあわせてどうぞ。

台風そのものの情報は、気象庁の台風情報で確認できます。進路図に出てくる「予報円」は、台風の中心が到達すると予想される範囲を示す円で、円の中に中心が入る確率は70%とされています。円の大きさは台風の大きさではなく、進路予想の幅を表す——という読み方を知っておくと、情報を落ち着いて受け取れます。

停電中・停電後の注意

台風の停電でいちばん気をつけたいのは、切れた電線・垂れ下がった電線です。電気が流れたままのことがあり、触れると命に関わります。絶対に触らない・近づかない。周りの人にも危険を知らせたうえで、その電柱を管理する送配電会社へ連絡してください。

飛ばされた物が電線に引っかかっているのを見つけたときも、自分で取ろうとせず、送配電会社への連絡をお願いします。連絡するときは、近くの電柱に付いている電柱番号を伝えると、場所の特定がスムーズです。番号の見つけ方は「電柱番号の調べ方」のページにまとめています。

冠水した道路や倒木のまわりにも近づかないようにしましょう。切れた電線が水たまりや倒れた木にまぎれていて、外からは見えないことがあります。

なお、停電にともなう食品や電化製品などの損害の賠償・保険・補償については、専門の窓口の領域のため、このサイトでは扱いません。契約している保険会社などにご相談ください。また、当サイトは広告を載せていないため、防災グッズの商品紹介や比較も行いません。

切れた電線・垂れた電線(図鑑)電柱番号の調べ方

よくある質問

台風で停電するのはなぜですか?

強風で飛ばされたトタンや看板などが電線にかかったり、倒木や土砂崩れで電柱や電線が被害を受けたりすることが主な原因とされています。海に近い地域では、潮風の塩分が設備に付いて起きる塩害もあります。

台風による停電は、どのくらいで復旧しますか?

被害の規模や状況によって大きく変わるため、一律には言えません。無事な区間から順に復旧が進むしくみのため、同じ町内でもタイミングに差が出ることがあります。最新の状況や見通しは、お住まいのエリアの送配電会社の停電情報ページで確認してください。

停電したら、どこに連絡・確認すればいいですか?

まず、お住まいのエリアの送配電会社の停電情報ページで停電状況を確認するのが確実です。電気事業連合会のサイトに全国の各エリアのリンク集があります。切れた電線など危険な状態を見つけたときは、その送配電会社へ連絡してください。近くの電柱の電柱番号を伝えると場所の特定がスムーズです。

一瞬だけ消えてすぐ戻ったのは、故障ですか?

故障ではないことが多いです。電気を送る側には、原因が取り除かれると自動で送電を再開するしくみがあるほか、雷などの影響で電圧がごく短い時間だけ下がる「瞬時電圧低下」という現象もあります。停電したまま戻らない場合や何度も繰り返す場合は、送配電会社の停電情報ページで確認してください。

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