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電柱敷地料と税金 — 確定申告・消費税・所得の考え方
最終更新: 2026-09-21/公開情報をもとに作成しています
電柱敷地料の消費税については、国税庁の質疑応答事例に明確な説明があります。土地の使用許可に基づく電柱の敷地の使用料は、土地の貸付けに該当し、非課税とされています。
一方、所得の種類については、国税庁が「電柱敷地料」を名指しして区分を示した公開文書を、2026-09-21 時点では確認できませんでした。不動産所得の一般的な定義だけで、個別の契約の扱いまで断定することはできません。
このページでは、分かっていることと分かっていないことを分けて書きます。国税庁が示す確定申告の条件と、各社が案内する相続・売買時の手続きを整理し、個別の税務判断が必要な点は税務署・税理士へ確認するための手がかりにします。
消費税は「かからない」— ただし広告を付けた場合は別
国税庁の質疑応答事例「電柱の使用料」では、道路又は土地の使用許可に基づく電柱の敷地の使用料は、土地の貸付けに該当し、消費税は非課税とされています。
一方、電柱に広告物を付けさせて受け取る使用料は、電柱の一部の貸付けの対価です。土地の貸付けには該当しないため、消費税の課税対象とされています。
同じ「電柱の使用料」でも、土地を貸す場合と電柱の一部を貸す場合では扱いが異なります。この質疑応答事例は、消費税法施行令第8条・消費税法基本通達6-1-5を関係法令通達として挙げています。また、照会の事実関係を前提とする一般的な回答であり、具体的な取引では異なる課税関係が生じる場合があると注意書きがあります。
所得の種類は?— 国税庁は「電柱敷地料」を名指ししていない
国税庁のタックスアンサー No.1370「不動産収入を受け取ったとき(不動産所得)」では、不動産所得を次のように定義しています。事業所得または譲渡所得に該当するものは除かれます。
- (1)土地や建物などの不動産の貸付け
- (2)借地権など不動産の上に存する権利の設定および貸付け
- (3)船舶や航空機の貸付け
No.1370は所得税法第26条などを根拠法令として挙げていますが、電柱敷地料を名指しした説明はありません。この定義に当てはまるかどうかの判断は、契約の内容によります。税務署・税理士に確認してください。
確定申告が必要かどうかの目安
国税庁のタックスアンサー No.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」は、給与所得者でも確定申告が必要となる条件を示しています。確定申告をすれば税金が還付される人を除く、という前提のもと、条件1・2・3を原文どおり引用します。
- 1 給与の年間収入金額が2,000万円を超える人
- 2 給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える人
- 3 給与を2か所以上から受けていて、かつ、給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、年末調整されなかった給与の収入金額と、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)との合計額が20万円を超える人(注)
20万円という金額だけで、すべての人の申告の要否は判断できません。条件3の(注)の内容と、ここに挙げたもの以外の条件は、参考にした公開情報にあるNo.1900で確認してください。自分にどの条件が当てはまるかは、税務署・税理士に確認してください。
3年分まとめて振り込まれた年はどうなる?
会社によって支払い周期は異なります。四国電力送配電は年1回、九州電力送配電は原則年1回と案内しています。一方、東電用地は初回のお支払い後は3年毎、北陸電力送配電は支払対象地区毎に3年に1回、前払いで3年分と案内しています。
ただし、3年分をまとめて受け取った場合に、どの年の収入として計上するかについて、電柱敷地料を名指しした公式の答えは2026-09-21 時点では確認できませんでした。支払い周期だけから税務上の扱いを決めず、承諾書や会社からの案内をもとに税務署・税理士へ確認してください。
「勘定科目は雑収入?」— 公開資料に指定はない
公開資料には勘定科目の指定はありません。このページで確認した国税庁の「電柱の使用料」、タックスアンサー No.1370、No.1900には、「勘定科目」「雑収入」という語は出てきません。
そのため、この公開資料だけを根拠に「雑収入で記帳すればよい」とは案内できません。実際に使う勘定科目や記帳の方法は、契約内容や帳簿の状況を伝えて税務署・税理士に確認してください。
名義が変わったとき(相続・売買)
相続・売買で土地の所有者が変わったときの名義変更は、電柱を所有する会社の案内に沿って進めます。各社の公開FAQには、次の手続きが示されています。
- 九州電力送配電: 案内に同封された「変更用書類」に記入して返送します。既に契約者が変わっている場合は、裏面の「通信欄」に契約者変更年月日などを記入します。通常2〜3か月ほどで手続きが完了し、変更内容によっては別途、電柱敷地承諾書への記入と押印が必要です。支払い済みの土地使用料は精算不要と案内しています。
- 四国電力送配電: 相続や売買で土地の所有者が変わった場合は、新しい所有者へ支払えるよう変更手続きを行うため、電柱敷地管理業務を代行する近くの四電工への連絡を案内しています。
- 中国電力ネットワーク: 土地所有者、受取口座、住所が変わった場合は、連絡を受けて所定の書類を送ると案内しています。購入した土地に同社の電柱・支線などがある場合も、連絡が必要です。
- 北陸電力送配電: 敷地料の受取人の変更手続きが必要です。土地を売却する場合は、電柱番号と、土地売却に伴う受取者の変更手続きを希望する旨を記入して送信すると、必要な資料を送ると案内しています。
- 東電用地: 土地使用料の初回支払いは、土地を取得した年月からと案内しています。また、土地を売却する場合でも、支払い済みの土地使用料は精算不要と説明しています。
精算不要という案内は、ここで挙げた会社の説明です。ほかの会社の契約へ一律に当てはめず、対象の電柱を所有する会社へ確認してください。
連絡する前に用意するもの
問い合わせる前に、地上の安全な場所から番号札を確認し、会社から届いた案内を手元に用意します。必要な情報は会社によって異なります。
- 九州電力送配電: 電柱に取り付けられた識別用の番号を確認してから連絡するよう案内しています。公開FAQの番号例は「121ア111」です。
- NTTフィールドテクノ: 支払い状況の確認には、土地所有者名・設備名(電柱番号)・設備設置住所を添えて連絡します。お客様コードは敷地料の契約ごとに付与される13桁の番号と説明しています。
- 北陸電力送配電: 対象の電柱番号と問い合わせたい内容を伝えます。電柱番号が緑で記載されている場合は同社所有ではなく、同社からの敷地料の支払いはないと案内しています。
観察のお約束
番号札を確かめるときは、電柱や電線、支線などの設備に触らず、地上の安全な場所から確認してください。
道路では車や歩行者に注意し、番号を読むために車道へ出たり、私有地に無断で入ったりしないでください。安全な場所から読めないときは無理をせず、会社の窓口に相談してください。
よくある質問
電柱敷地料に消費税はかかりますか?
国税庁の質疑応答事例「電柱の使用料」では、道路又は土地の使用許可に基づく電柱の敷地の使用料は、土地の貸付けに該当し非課税とされています。一方、電柱に広告物を付けさせて受け取る使用料は、土地ではなく電柱の一部の貸付けの対価なので、課税対象とされています。
電柱敷地料は何所得になりますか?
国税庁のNo.1370は、土地や建物などの不動産の貸付けによる所得を不動産所得と定義し、事業所得または譲渡所得に該当するものを除いています。ただし、電柱敷地料を名指しして所得区分を示した公式文書は確認できませんでした。個別の契約への当てはめは、税務署・税理士に確認してください。
確定申告は必要ですか?
一律には判断できません。国税庁のNo.1900では、給与を1か所から受けていて、かつ、その給与の全部が源泉徴収の対象となる場合において、各種の所得金額(給与所得、退職所得を除く。)の合計額が20万円を超える人を、確定申告が必要な条件のひとつとして挙げています。ほかの条件もあるため、20万円以下なら誰でも申告不要とはいえません。No.1900の条件全体を確認し、個別の判断は税務署・税理士に相談してください。
3年分をまとめて受け取りました。どう考えますか?
会社によって年1回と3年ごとの支払いが分かれています。ただし、3年分をまとめて受け取った場合の収入計上時期について、電柱敷地料を名指しした公式見解は確認できませんでした。承諾書や会社からの案内をもとに、税務署・税理士に確認してください。
勘定科目は「雑収入」でいいですか?
このページで確認した国税庁の公開資料には、勘定科目の指定はありません。「電柱の使用料」、No.1370、No.1900に「勘定科目」「雑収入」という語は出てきません。科目名を断定せず、契約内容や帳簿の状況を伝えて税務署・税理士へ確認してください。
あわせて読みたい
参考にした公開情報
- 国税庁 質疑応答事例《消費税》「電柱の使用料」(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 国税庁 タックスアンサー No.1370「不動産収入を受け取ったとき(不動産所得)」(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 国税庁 タックスアンサー No.1900「給与所得者で確定申告が必要な人」(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 九州電力送配電「よくあるご質問 電柱敷地料関係」(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 四国電力送配電FAQ「電柱敷地料はいつ支払われるのですか?」(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 四国電力送配電FAQ「敷地内に電柱が立っているが、相続や売買等により土地の所有者が変わる場合どうしたらいいですか?」(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 中国電力ネットワーク「よくあるご質問 電柱敷地料」(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 北陸電力送配電FAQ「電柱敷地料」カテゴリ(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 東電用地「電力用地事業」(外部リンク・新しいタブで開きます)
- NTTフィールドテクノ「よくあるご質問」(外部リンク・新しいタブで開きます)