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電柱敷地料は年いくら? — 宅地1,500円の根拠と計算のしかた
最終更新: 2026-09-21/公開情報をもとに作成しています
宅地で電柱1本あたり年1,500円。この金額は相場ではなく、電気通信事業法施行令(昭和60年政令第75号)別表第一に書かれた基準額です。実際に受け取る金額を考えるときは、まずこの数字の出どころと、会社との契約を分けて確かめます。
基準額は地目(土地の種類)で変わります。山林以外の土地では、支線や支柱も本柱と同額で数えられています。ただし、電力会社の単価は法令そのものではなく契約によるもので、自社の単価を公開している会社は少ない状況です。
このページでは金額の根拠と計算、敷地料をもらえていないときの確認を扱います。税金の考え方と手続きは「電柱敷地料と税金」、会社別の窓口は「電柱敷地料はどこに問い合わせる?」に分けてまとめています。
電柱敷地料とは — 電柱を建てるための土地使用料
電柱敷地料とは、電力会社や通信会社が私有地(お客さまの敷地内)に電柱や支線を設置する場合に、土地の所有者へ支払う土地の使用料です。関西電力送配電や九州電力送配電などの公開ページでも、「お客さまの敷地内に電柱などを設置させていただく場合にお支払いする土地使用料(敷地借用料金)」といった説明がされています。
設置にあたっては、土地所有者の同意を「承諾書(土地使用承諾書)」という書面で交わすのが一般的とされています。電柱敷地料は、この承諾にもとづいて支払われるお金です。
「宅地1本1,500円」の出どころ — 法令の別表に書いてある
電気通信事業法施行令第8条第1項は、土地等の使用の対価の額の基準を別表第一に定めています。次は、その別表の年額です。山林以外の各行は、田・畑・塩田・宅地・その他の順に示します。
- 山林以外・本柱: 木柱(H柱又は人形柱を除く。)、コンクリート柱若しくは鉄柱1本又は鉄塔の使用面積1.7平方メートルまでごとに、田1,870円/畑1,730円/塩田360円/宅地1,500円/その他180円です。
- 山林以外・本柱: H柱又は人形柱1本ごとに、田3,740円/畑3,460円/塩田720円/宅地3,000円/その他360円です。
- 山林以外・支線又は支柱: 1本ごとに、田1,870円/畑1,730円/塩田360円/宅地1,500円/その他180円です。
- 山林以外・附属設備: 線路保護用柱、水底線標示柱、支線柱、標柱又は標石1本ごとに、田1,870円/畑1,730円/塩田360円/宅地1,500円/その他180円です。
- 山林以外・附属設備: ハンドホール又はマンホール1個ごとに、田3,740円/畑3,460円/塩田720円/宅地3,000円/その他360円です。
- 山林以外・その他の設備: 使用面積1.7平方メートルまでごとに、田1,870円/畑1,730円/塩田360円/宅地1,500円/その他180円です。
- 山林・裸線又は被覆線: 本柱1本ごとに年1,210円です。
- 山林・ケーブル: 本柱1本ごとに年870円です。
山林以外では、支線・支柱は通常の本柱と同額で、H柱・人形柱は2倍です。通常の本柱や支線・支柱には、塩田360円・その他180円という区分もあります。山林は線の種類で分かれる別の区分です。
会社によって単価の公開状況が違う
確認した12者のうち、自社で単価表を公開しているのは九州電力送配電とNTTフィールドテクノ(NTT西日本)の2者です。東電用地は「電気通信事業法に定める単価を準用」と説明していますが、金額そのものは公開されていません(2026-09-21 時点の確認)。
この3者以外の9者については、単価は公開されていません(2026-09-21 時点の確認)。NTT東日本の計算には自社の公開単価ではなく法令の基準額を使い、ほかの単価非公開の会社は計算しません。
- 九州電力送配電: 電柱・支線など1本あたり年額は、田1,870円/畑1,730円/宅地1,500円/山林等215円です。
- NTTフィールドテクノ: 本柱・支線柱、支線または支柱の1本あたり年額は、田1,870円/畑1,730円/宅地1,500円/その他180円です。同令第8条に基づく基準額を適用すると説明しています。
- NTTフィールドテクノの山林: 本柱・支線柱1本目ごと(山林の場合支線含む)870円、支線・支柱2本目以降は1本ごとに180円加算、支線・支柱のみの場合は1本ごとに180円という別体系です。
九州電力送配電の山林等215円は、法令の山林870円・1,210円とも、NTTフィールドテクノの870円とも異なります。電力会社の単価は契約によるため、全国一律の金額とは言えません。
計算ツールの使い方 — ページ下部にあります
このページの下のほう、よくある質問の手前に計算ツールを置いています。会社・地目・本数を選ぶと、年額と選んだ期間の合計の目安が出ます。公開単価がない会社や、入力だけでは計算できない地目は、その理由を表示します。
出るのは目安です。実際の金額は会社から届く案内と承諾書・契約の内容が正です。支払い周期もあわせて確認してください。
支払い時期・サイクルは会社によって違う
「毎年振り込まれるはず」と思われがちですが、支払いのサイクルや時期は会社によって異なります。公開情報では、たとえば次のような例があります。
- 四国電力送配電: 年1回(6月もしくは10月)に振込。事前に「振込通知はがき」で連絡があるとされています。
- 九州電力送配電: 原則年1回。振込先の金融機関によって時期が異なる例(銀行は5月中旬、ゆうちょ銀行・九州内の農協は11月上旬)が示されています。
- 関西電力送配電: 原則3年ごとに、3年分をまとめて支払い。支払年度の4月中旬に内容確認書が届き、8月中旬に振り込まれる流れが案内されています。
- 北陸電力送配電: 支払対象地区ごとに3年に1回、前払いで3年分を支払います。案内は5月上旬に発送され、振込は8月25日頃までと案内されています。
- 沖縄電力: 原則3年に1度、3年分を一括で支払います。事前に「電柱敷地料振込通知書」をハガキ・封筒で送付すると案内されています。
- 中国電力ネットワーク: 年1回(5月頃)に「電柱敷地料お支払い内容等の確認票」を送ると案内しています。この記載は確認票の送付時期です。
- NTT西日本(NTTフィールドテクノ): 初回は承諾書返送後3か月程度、2回目以降は原則3年毎(要望・状況により1年毎)の前払いです。振込日の約3か月前に予定のお知らせが届くと案内されています。
このように支払いは「毎年」とは限らないため、「今年は振り込まれていない=未払い」とすぐには判断できません。数年分をまとめて支払う会社もあることを踏まえて確認しましょう。
敷地料をもらってない? — 確かめる順番
振込が見当たらなくても、その年が支払いの対象とは限りません。まず手元の案内を確認し、次の順で確かめます。
- ①支払いサイクルを確認します。年1回の会社と3年分をまとめて支払う会社があります。手元の振込通知や承諾書で対象期間を確かめてください。
- ②番号札で電柱の所有会社を確認します。上下のルールは地域によって異なり、会社名が書かれていない場合もあります。北陸電力送配電は「電柱番号が緑で記載の場合は当社所有ではない」と案内しています。
- ③電柱番号を控えて所有会社の窓口に連絡します。NTTフィールドテクノは土地所有者名・設備名(電柱番号)・設備設置住所を必要な情報として挙げています。番号札を確かめるときは設備に触れず、周囲の車に注意してください。
相続・売買で持ち主が変わったときは
相続や売買で土地の所有者が変わった場合は、敷地料の受取人を変える手続きが必要です。四国電力送配電・中国電力ネットワーク・九州電力送配電などが、連絡後の変更手続きを案内しています。
必要な書類や連絡前に用意する情報は、会社によって異なります。詳しい手続きは「電柱敷地料と税金」のページにまとめています。
電柱敷地料の計算ツール — 地目と本数から年額の目安を出す
会社を選ぶと、公開情報に基づく目安や確認先を表示します。地目・本数・期間を変えるとすぐに反映します。
よくある質問
電柱敷地料はいくらもらえますか?
電気通信事業法施行令別表第一の山林以外の通常の本柱は、1本あたり年額で宅地1,500円、田1,870円、畑1,730円、塩田360円、その他180円が基準額です。実際の金額は会社との契約によります。会社から届く案内と承諾書を確認してください。
「宅地1本1,500円」はどこに書いてある金額ですか?
電気通信事業法施行令の別表第一に書かれた基準額です。NTTフィールドテクノも同令第8条に基づく基準額を適用すると明記しています。東電用地は「電気通信事業法に定める単価を準用」と説明していますが、金額そのものは公開していません。
支線や支柱も数に入りますか?
別表第一には「支線又は支柱 一本ごとに」の行があり、山林以外では通常の本柱と同額です。九州電力送配電の公開単価も「電柱、支線など(1本あたり)」とされています。NTTフィールドテクノの山林は本数の数え方が別体系のため、窓口に確認してください。
電柱敷地料は毎年支払われますか?
会社によって異なります。年1回支払う会社もあれば、関西電力送配電のように原則3年ごとに3年分をまとめて支払う会社もあります。
敷地料が振り込まれていないようです。何から確かめればいいですか?
まず手元の案内で支払いサイクルと対象期間を確認します。次に番号札で所有会社を確かめ、電柱番号を控えてその会社の窓口へ連絡してください。NTTフィールドテクノは土地所有者名・設備名(電柱番号)・設備設置住所を必要な情報として案内しています。
あわせて読みたい
30秒の写真クイズ「今日の1枚」に挑戦 (でんチュンのあそびば・新しいタブで開きます)
参考にした公開情報
- 関西電力送配電「電柱敷地料」(事業概要)(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 九州電力送配電「よくあるご質問 電柱敷地料関係」(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 中国電力ネットワーク「よくあるご質問 電柱敷地料」(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 四国電力送配電FAQ「電柱敷地料はいつ支払われるのですか?」(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 四国電力送配電FAQ「敷地内に電柱が立っているが、相続や売買等により土地の所有者が変わる場合どうしたらいいですか?」(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 電気通信事業法施行令(e-Gov・別表第一)(外部リンク・新しいタブで開きます)
- NTTフィールドテクノ「よくあるご質問」(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 東電用地「電力用地事業」(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 北陸電力送配電FAQ「電柱敷地料」カテゴリ(外部リンク・新しいタブで開きます)
- 沖縄電力「電柱敷地料の支払いにかかるお手続き」(外部リンク・新しいタブで開きます)